「染色体、DNA、塩基配列、ゲノム」の違い

私はお酒飲めません。

うちの母も父も妹も、

息子も娘も飲めません。

これはもう、遺伝ですね!

 

 

細胞分裂の前に、「染色体、DNA、塩基配列、ゲノム」の違いを説明します。

結構混乱するところです。

 

 

今日のポイント

 

DNA:2重らせん構造を持つ遺伝子情報を持つもの

染色体:DNAが格納されているもの

塩基配列:DNAの2本の間にある。アデニン・チミン・グアニン・シトシンの4種

遺伝子:ある部位のタンパク質を合成するためのアミノ酸の配列を示した設計図

ゲノム:その生物の持つすべての遺伝子情報

 

 

まずそれぞれの関係性について

顕微鏡で細胞核をどんどん拡大して見ると、

染色体→DNA→塩基配列

の順番に見えます。

 

染色体の中にDNAがあり、DNAの中に塩基配列があります。

 

 

ゲノムというのは「その生物の持つ、すべての遺伝子情報」という意味です。

 

染色体

細胞核の中にある遺伝子情報を持つもの、

それが染色体ですね。

 

画像はヒトの染色体で、

22対の常染色体1組と、

1対の性染色体が1本あります。

 

染色体の大きさは

直径1000~2000nmです。

0.001~0.002mmと、

意外に大きいので顕微鏡で見られます。

 

 

 

DNA

その染色体の中に、DNAが存在しています。

染色体の中にはヒストンという

糸巻きのような役割をするタンパク質

多数連なった状態でつまっています。

 

 

DNAはDNAは2重のらせん構造

その連なるヒストンに巻き付く形で

存在しています。

DNA2重らせんの糸の間には、

4種類の「塩基」が

2つずつ、対をなして並んでいます。

 

DNAには、私たちの体のある部位に対して、

「ここにはどのようなたんぱく質を

どのように形成すればよいか」という情報が

入っているのです。

 

それこそ、頭のてっぺんから

つま先までの設計図データが

遺伝子情報として

DNAには存在しているのです。

 

DNAの塩基配列すべてを読み出した全情報、

それをゲノムと言います。

人間には約30億個あります。

 

 

私・喜多のすべての設計図データ(ゲノム)には、

喜多の肝臓、

喜多のホルモンバランス、

喜多の心臓などなど

からだじゅうの、

「喜多を作るためのタンパク質全レシピ」

がありますが、ゲノムは

「どの細胞のDNAにも」入っています。

 

喜多の髪の毛にも爪にも肝臓にも、

共通の喜多のゲノムが確認出来ます。

 

 

 

ですが、人によって肝臓の性質は違います。

私はお酒飲めません。

うちの母も父も息子も娘も飲めません。

でもある女性は酒豪で、そのおじいさんも酒豪。

犬は雑食ですが玉ねぎを食べられませんし

鶏の骨を消化できません。

 

 

 

つまり、人によって、生物によって、

臓器など体のレシピが違う、

つまりDNAに含まれる

情報が違うんです。

 

その各生物の、「レシピの文字」

部分を果たすのが塩基配列です。

 

 

 

塩基配列

ヒトの1つの細胞のDNAの中には、

約60億個もの塩基が

配列されているんですね。

 

そのDNAの中にある塩基配列は、

アデニン&チミン、

グアニン&シトシンというペアになっており、

 

そしてそのペアの配列パターンの違いによって、

ある部位のタンパク質の

機能の設計図情報を記載しています。

 

 

細胞が分裂する時には、

分裂元の持っている

DNA塩基配列のパターンを見て、

その通りに塩基をコピーする形で配列し、

元の細胞と同じ染色体を作り上げます。

 

 

 

親子関係とDNA

また、精子と卵子が出会う時、

父母それぞれから

遺伝子情報を受け継いで

子どもの遺伝子情報が作られます。

 

親から渡されたDNAがそのままとは限らず

「突然変異部位」もありますが、

少なくとも親子なら

親子関係があると確認出来る、

DNAの塩基配列パターンの一致が

親子間に存在しています。

 

今日の体にいいこと

癌はDNAのコピーミスである、という話がありますが、つまりはDNAの塩基配列のコピーミスということですね。

それを防ぐにはビタミンCを取ること

栄養バランスの取れた食事

ストレスを防いで細胞を元気にしておくこと

太陽光をたまに浴びること、運動を時折行ったりある程度以上規則正しい生活をして、体の機能をご自身の通常レベルに保っておくことがあります。

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