使用に注意が必要な精油
目次
- ペパーミント精油
- フェノール類が多く含まれる精油
- ケトン類が多く含まれる精油
- 芳香族アルデヒドが多く含まれる精油
- 光毒性を持つ精油
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妊娠中および子どもへの使用(別ページ)
ペパーミント精油
使用可能年齢:6歳以上
ブレンド:10%以下、小児は5%以下
ペパーミント精油は、気分をリフレッシュさせたり、精神に活力を与えたりすることが知られ、メンタルの調整に役立ちます。勉強やお仕事で頭が疲れた時に、吸入するとすっきりします。また、冬や花粉の季節にすっきりと快適になりたい時だけでなく、様々な不快感の緩和に役立つため、アロマテラピーには欠かすことの出来ない精油です。
また、精油をブレンドする際、香りがいまいちまとまらない時に、極少量入れると良い感じにまとまることがあります。
ですがかなり刺激が強いので、成人はブレンドオイルにおけるペパーミントの濃度を10%以下、小児は5%以下にします。ただし、頭痛のときに少し塗布するなど局所的な使い方の時は原液で使われることもありますが、塗布したい場所以外に付着しないよう、十分に注意します。
フェノール類が含まれる精油
精油によく入っている有名なフェノール類:
EUGENOL(オイゲノール)
SALICYLATE METHYLE(サリチル酸メチル)
THYMOL(チモール)
CARVACROL(カルバクロール)
CHAVICOL(チャビコール)
精油:
Origanum vulgare(オレガノ) 60-70%
Thymus vulgaris L.(タイム・カルバクロール) 30-40%
Thymus vulgaris L.(タイム・チモール) 25-35%
Syzygium aromaticum (L.) Merr. &M. Perry(クローブ)80-85%
Cinnamomum verum .(シナモン)70-80%
Laurus nobilis(ローリエ) 1-5%
Gaultheria fragrantissima(ウィンターグリーン)98%
Satureja montana L.(ウィンターセイボリー)55%
ブレンド:フェノール類が5%以下になるように希釈
フェノール類を過剰摂取すると肝毒性があります。フェノール類を多く含む精油は、他のエッセンシャルオイルとブレンドし、単独で用いないようにする必要があります。また、ごく微量ではない限りは、長期にわたって継続使用するのも避けてください。
フェノール類を多く含む精油には皮膚や粘膜に対して苛性(皮膚や粘膜を刺激して痛みを感じたり、赤くなったり、ただれたりする)があるので、原則として皮膚に塗布したりマッ サージなどには用いません。使用する場合には植物油でフェノール類が5%以下の濃度になるよう希釈するようにします。
飲用する際にも粘膜を傷つけないように、植物油でしっかり薄めて飲むようにしてください。
弊社の販売ページでは、フェノール類が何%含まれているかを各精油のページをご覧いただければご判断可能です。
ケトン類が多く含まれる精油
・ケトン類には粘液溶解作用がありますが、神経毒性があるので芳香浴も含め、ブレンドでは10%濃度未満になるようにし、期間限定で使用してください。
精油例:
Carum carvi (キャラウェイ)85%
Lavandula latifolia(スパイクラベンダー)25-30%
Mentha spicata(スペアミント)40%
Salvia officinalis(セージ) 45%
Curcuma longa(ターメリック)25-30%
Cistus ladanifer(システ)9%
Tagetes minuta(タンジー)40%
Hyssopus officinalis L.(ヒソップ)50%
Tanacetum annuum(ブルータンジー)15%
Mentha pulegium(ペニーロイヤル)65%
Mentha × piperita (ペパーミント)30%
Ruta graveolens (ルー)70%
Helichrysum italicum(ヘリクリサム)6%15%
Achillea millefolium(ヤロウ)15%
Rosemarinus officinalisローズマリーカンファー10%
Rosemarinus officinalisローズマリー・ベルべノン26%
芳香族アルデヒド類が多く含まれる精油
・芳香族アルデヒド類は粘膜や皮膚への刺激が強く、
精油例:
シナモン樹皮(シンナムアルデヒド)、クミン(クミンアルデヒド)、バニラ(バニリン)
光毒性を持つ精油
光毒性とは、肌に付着した光感作物質(フラノクマリン)が紫外線(日光や紫外線ライトなど)に当たることで有毒なフリーラジカルになり周囲の細胞を攻撃することにより、発赤や水疱、シミなどの皮膚トラブルが起こることを言います。
あくまで光毒性を持つ物質が紫外線に当たった時に反応を起こすことなので、芳香浴や飲用など別の用途で使用した時には無関係です。付着しても肌に残らないようしっかりと洗い流す場合も、多くの場合は問題はありません。もちろん、蒸気吸入方法やディフューザーの使用方法によっては肌に付いてしまう場合もあります。肌に使用した場合や付いた可能性がある場合は、12時間くらいは紫外線に当たらないように行動してくださいね。
目に見える反応はすぐに起こることも多いのですが、最初に日光を当てた後、3日間くらいまで起こる可能性があります。目に見えるトラブルは数週間も続く場合があります。
光毒性によるトラブルの主な症状
- 重度の発赤(日焼け)
- 皮膚の黒ずみまたは色素沈着
- 浮腫(腫れ)
- 水疱
光毒性を持つ精油
フラノクマリンを含む精油です。柑橘系の精油が多いですね。
- アンジェリカルート(Angelica archangelica)
- ルー(Ruta graveolens、Ruta montana)
- ベルガモット圧搾法(Citrus bergamia、Citrus aurantium)
- クミン(Cuminum cyminum)
- グレープフルーツ–水蒸気蒸留蒸留/圧搾法(Citrus paradisi)
- ライム圧搾法 –(Citrus aurantifolia、Citrus latifolia)
- マンダリンリーフ水蒸気蒸留法(Citrus reticulata、Citrus nobilis)
- プチグレン・ビガラード果皮(Citrus aurantium)
- レモン–圧搾法(Citrus limon、Citrus limonum)
以下は柑橘系果皮抽出の精油ですが水蒸気蒸留抽出のためフラノクマリンを含まない為、光毒性はありません。
- ベルガモット果皮–水蒸気蒸留法
- レモン果皮–水蒸気蒸留法
- ライム果皮–水蒸気蒸留法
- マンダリン果皮–水蒸気蒸留法
- スイートオレンジ果皮–水蒸気蒸留法
- タンジェリン果皮–水蒸気蒸留法
妊娠中および子どもへの使用はこちら