部位や頻度など一般的に、精油の使用方法は以下の通りです。

塗布(原液・希釈)

芳香浴(ディフューザーやティッシュ等)

食品添加物香料の基原物質

飲用(経口摂取):安易な飲用は厳禁

*その他工業的用途


弊社の精油は食品添加物の香料基材としての許可を得て輸入しておりますが、化粧品としての許可は得ておりません。以上ご留意の上、皮膚塗布などに利用の際には自己責任でご利用くださいませ。

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塗布

原液を直接塗布出来る精油はほぼない

原液を直接塗布するというのは、①精油の瓶から落ちてくる精油をそのまま希釈せずに塗ることの他、②精油が溶け切っていない状態の何らかの溶液を塗布すること、すべてを指します。

ですが原液を問題なく塗布出来る精油は非常に少ないのです。精油の種類によっては薄めたとしても塗布は避けた方が良い精油もあります。お風呂に原液をそのまま落とすことの他、塩、岩塩、硫酸マグネシウム(エプソムソルト)やグリセリン、無水エタノールに溶かしてから塗布あるいは付着させるのも原液塗布と同じです。自己責任で情報を集められてご利用くださいませ。

1 オイルローション、オイル美容液として
高品質な植物油に3~10%濃度の精油をブレンドして、優しく塗ります。5%以下ですと、多くの方にとって比較的安全に使用しやすい濃度です。免疫力が上がるオイルローションを作って背骨に沿って塗る、咳を鎮めるローションを胸に塗る、などの利用方法があります。美容の為のローションを作る場合は、顔は1%未満の濃度にしてください。
※本書ではマッサージせずに塗るだけの使用方法をローションとして記載しています。

2 マッサージオイル
マッサージをすることでより浸透するので、ボディマッサージには、3~5%濃度で使用します。顔は0.5%程度でも効果があると思いますので、低濃度から使用してみてください。

3 アロマバス
アロマバスを行う際にはバスオイルなど専用の入浴用分散剤を使用するか、植物油で希釈するなどして、原液が直接肌に付かないようにします。精油を塩に混ぜて浴槽に入れる方法では、塩だけが水に溶け、精油はほとんど水に溶けずに表面に浮いてしまいます。原液塗布できるような皮膚刺激の少ない精油であればこの方法でも使用可能ですが、柑橘類(圧搾法抽出)の精油などの皮膚刺激のある精油には向きません。長時間入浴する場合は、換気するようにしましょう。

 

レスピナチュールは原液での皮膚塗布が出来ますが、希釈塗布もとてもお勧めです。

一般的には、精油は顔の周りは1~2%濃度、目の周りは0.5%濃度未満、体には1~10%濃度(5%だと比較的安全)、マッサージをする場合はその半分程度に薄められることが多いです。

日本では皮膚塗布は1%程度などかなりの低濃度での塗布の指示がよく見られますが、海外のとても厳密なアロマテラピー講座を受講した方はフェノール類が5%未満になるようある程度濃くするなど、より効果的にしっかり機能する濃さでローションを作られる方も多いようです。

もちろん全身マッサージであれば濃度は低めにしますが、部分塗布や局所塗布であれば20~30%濃度で使用することもあります。ですが、これは決して「アロマテラピーの危険性が解っていないからこの高濃度で平気で使用している」ということではなく、使用する精油それぞれの成分、使用方法、危険性に精通されている中級~上級者であれば、逆に15%くらいの濃度での使用でも条件付きで問題がないと解っておられます。

 

  

芳香浴

精油の吸入や芳香浴は、香りによるリラクゼーションの効果や、呼吸器系のケア、空気の浄化などに使用することができます。

【詳細】​
芳香浴による吸引をすると芳香分子が鼻腔に届き、嗅神経を通って大脳辺縁系へと情報が送られ、情動系やホメオスタシス(内分泌、免疫系や自律神経)に影響を及ぼします。精油の香りを嗅ぐことで、リラックスやリフレッシュ、不安を抑えるなど精神面に良い影響があります。

一部の精油には抗菌作用や抗ウイルス作用、粘液溶解作用などもありますので、そういった精油を選んで使用すると良いですね。


【芳香浴の方法】

水を使わない超音波ネブライザーディフューザーを使って、室内に精油を拡散します。

ディフューザーが無い場合は、ティシュや素焼きの陶器などに数滴たらしてもいいですが、大きく重い芳香分子は空気に乗って拡散されづらいので、超音波ディフューザーを使うことをお勧め致します。

 香りを常に感じている必要はなく、いったん部屋の外にしばらく出てから戻ってきた時に香りを感じる程度で十分です。濃度があまりに濃すぎたら、どのような精油であれ、普通に喉や鼻に精油を塗るくらいの負担がかかりますので、咳や喉荒れの理由になります。喘息や気管支の弱い方はかえって悪化することもあるので本当に量や時間をかなり控えめにしましょう。


芳香拡散器は、色んな種類がありますが、水や火を使わないで精油の原液を霧状にして拡散できる超音波式ものが精油の芳香分子の効果をそのまま受け取れるのでよいと思います。


★芳香浴の目安時間
1回あたり 10~20分(20~30分の場合は緩めに)
1日 2~3回まで

★芳香浴の注意点
・上記の目安時間を越えて使用しないでください。1日中芳香浴している状態にならないようにしましょう。
・香りはかすかに感じる程度で効果がありますので、使い過ぎに注意してください。同じ香りを嗅ぎ続けていると嗅覚がマヒし香りを感じにくくなりますが、芳香分子は存在しています。
のどが痛くなりそうなほどの濃さにしないでください
・乳児、高齢者、喘息の方、ペット(特に肉食動物)のいる部屋では使用しないでください。
 芳香浴で室内の消毒をしたい場合は、ディフューズ後、換気をしてから入室するようにしてください
・刺激の強いフェノール類や芳香族アルデヒド類、神経毒性のあるケトン類を多く含む精油は、芳香浴には使用しないでください

精油を一日中ディフューザーで拡散していたアロマショップの店員さんが、精油に対するアレルギー反応が出るようになったという話を聞いたことがあります。筆者自身は精油アレルギーはありませんが、ある精油の香りを嗅ぎ続けていたら、気持ちが悪くなったことがあります。飲んだり塗ったりしなくても、精油は鼻の粘膜や肺から体内に入り、血液循環に乗りますので、長時間嗅ぎ続けたり、かなり大量を部屋中に拡散させていた場合、影響は少なからず出ます。芳香浴の影響も良くも悪くも侮れません。

個人的にお部屋で精油をディフューズするときも、上記の使用時間を目安にご使用いただきたいのですが、特にお店や病院で使用される場合は、1日中ディフューズするのはNG。また、香料アレルゲンを多く含む精油も控えめにされても良いかと思います。香料アレルゲンは弊社の精油販売ページに記載しておりますのでご参考にどうぞ。



【蒸気吸入の方法】

お湯を入れたマグカップに抗菌作用や粘液溶解作用のある精油を3~5滴入れ蒸気を吸うことで、問題の源にダイレクトに働きかけることができます。

★蒸気吸入の時間
1回あたり 5分程度
1日 3~4回


★蒸気吸入の注意点

・喘息の方はなさらないでください


・気管収縮のアレルギー反応が出た場合、すぐに使用を中止してください

・刺激の強いフェノール類や芳香族アルデヒド類を多く含む精油は使用しないでください。
ケトン類には粘液溶解作用がありますが、神経毒性があるので期間限定で使用してください。それらの多い精油の例はこちら

・6歳以下の子供には時間やご様子などに注意しながら使用してください。

・ユーカリ・ラディアタやペパーミントなどを使用した場合、いきなり吸い込むとむせるので注意してください。目に沁みますので、目は閉じておいた方が良いです。ペパーミントに含まれるメントールは刺激が強いので、7歳以下の子供には使用しないでください

 

 

 


食品添加物 天然香料基原物質として

サクララヴニールの精油は、「食品添加物の天然香料の基原物質」として厚生労働省の認可を受けて輸入しております。食品総重量の0.01~0.0005%程度を基本として、用途や精油の種類により加減してください。ほとんどの方にとって安全に利用可能な濃度で、「飲用している」とはまったく言えないレベルと思っていただければ幸いです。

弊社の精油は1滴あたり約0.05ccですので、5mLの食用オイルやスピリタスに1滴程度混ぜると、約1%(分量濃度)の「アロマ天然香料」となります。それを食品総重量の0.0005%程度になるように少量ずつ混ぜてください。

例えば150mLのお茶に1%濃度で作成された食品添加物を一滴垂らすとしたら、1滴は0.05mLとして、精油濃度は

(精油含有量)0.05mL x 1% ÷ (全体量150+0.05)mL=0.00033%です。

ほとんどの精油は、1%濃度のアロマ天然香料1滴でお茶1杯に対して十分に香りが付きます。 

詳細 アロマ天然香料の作り方 

参考 天然香料基原物質リスト(新しい窓でのリンク)

 

 


飲用(経口摂取)

 

知識のない状態での安易な飲用(経口摂取)は厳禁です。

経口摂取の方法と注意点をしっかりと教えてくださるアロマテラピー講座を受講し、ご自身で自信を持って自分にとって安全と判断出来るようになるまでは絶対に経口摂取は行わないでください。

●経口摂取は慎重に。量も期間も最低限で、限定的に行うべきである
●経口摂取の正しい方法を教えている講座を受講してからしか経口摂取しない
●高品質であっても、すべての精油が1滴単位の経口摂取出来るわけではない(肝毒性の強い精油も存在する)
●基本的に粘膜の保護のために植物油で希釈して飲用する
●ウェブサイトや知人の情報で安易な経口摂取をして体調を崩す人が実際にいる
●体が未熟な小児、高齢者、通院中・投薬中の方、妊娠中・授乳中は経口摂取不可
●長期間の連続使用はしない(例:2週間の継続ケアをした後は、1週間ケアを休むなど)


経口摂取できる種類の精油なら、1回1滴、1日3回程度、連続2週間以内であれば一般的な方であればだいたいほぼ問題なく摂取可能という話があり、経口摂取はかなりかなり限定的に行います。安易な経口摂取を推奨されている方がいらっしゃるので、根拠を持って条件付きで経口摂取出来るとおっしゃる講師の方が誤解されている現状もあります。

人は肉食ではなく雑食ですので、精油の代謝経路は存在しています。精油成分は野菜や果物など多くの薬と同じ解毒代謝を受けることが出来、日本人だからその代謝経路や酵素が西洋人と違って存在しないとか少ないということはありません。香料や芳香浴なども含めて、何らかの方法で体内に入った精油は血管を巡り、肝臓に運ばれて代謝され、腎臓にて濾過され体外に排出されます。飲用時限定の代謝経路が特別に存在しているわけではありません。精油の成分は野菜などにも微量であれ含まれており、人体が条件を限定すれば場合により効果的に機能し、そして当然ですが代謝できると成分等で判断し解っている精油だけを経口摂取に使用します。

精油は、厚生労働省が「食品添加物の天然香料の基材」になるとして認定しており、そして弊社もその認可を通して輸入しております。しかしそれは食品そのものではなくあくまで「添加物」の、しかも「基材」ですので、食品に対して薄めた「食品添加物の天然香料」を作る為のものです。そのため、原液を薄めることなく使用するものではありませんし、無条件に飲んでも良いものでもありません。

精油は、1滴でハーブティー10~30杯に匹敵する成分が含まれております(水溶性成分と油溶性成分の違いはありますが)。日本では経口摂取は厳禁とかなり厳しく言われておりその理由も説明されているので絶対にダメだと思っていらっしゃる方が多いのですが、世界的に著名なアロマテラピー研究家の方々は、条件付きで可能で、有益であるとはっきりおっしゃっておられます。適切に行うのであればとても役立ちます。ですがそういったプロのアロマセラピストは、状況、摂取方法、1回の摂取量、連続摂取日数などを十分考えた上で非常に限定的に行います。

乱用すれば問題が起こる為、経口摂取の厳密な方法をきっちり教えているアロマテラピーの講座の受講をしていない限りは経口摂取は絶対にお控えください。「高品質なので飲用が可能」と謳いながら料理に何滴も原液で振りかけたり、人に勧められるがまま毎日飲用したり、〇〇は飲めますかと販売員が顧客に聞かれて、「〇〇は飲用出来ないらしいけど、飲みたいなら自己責任でね!」と言いながら飲むのを止めないとか、そういった話を聞いたことがありますが問題外です。

体内での精油の分解には当然肝臓の力を使っていますし、香料としてのレベルを超えて一度に経口摂取された量が非常に多かったり、2週間以上の連続摂取をなさったりした場合は肝臓に負担がかかって、ひどいと薬害性肝障害になってしまいます。節度を持って、そして精油の種類を把握しないことには飲用は厳禁です。

精油は基本的にとてもまずいので、LD50(半数致死量、バジルで90mL=約9本分)を誤飲することはほとんどないとしても、小さなお子様の誤飲はよくあることですので、お子様の手の届かないところに保管をお願いいたします。

経口摂取に関しては、その方法も教えておられるアロマテラピーの講座を受けた方が自己判断の上、自己責任でお願いします。テレビや雑誌、知り合いの案内、インターネットの情報をそのまま受け止めて気軽に飲用するのは危険ですので絶対に避けてください。

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