保管方法

1.精油の蓋はきっちり締めましょう。

精油は揮発性がありますので蓋が緩んでいるとその隙間から成分が抜けていってしまい、香りと品質の劣化に繋がりますし、移動させた時や瓶を横にした時、精油がこぼれてしまう場合があります。

  

2.高温多湿を避けて冷暗所に保管。火気厳禁

 開封後の精油は、5~30℃が推奨管理温度です。​柑橘系の精油の場合は5~8℃です。​開封前であったとしても30℃未満の部屋で保管をしてください。

45℃以上で引火する精油もあります。レスピナチュールの引火点は47℃です。※発火点ではありません

冷蔵庫保管でも大丈夫です。ただ、あまりに低すぎると外気と温度差が激しいと精油瓶内に結露が起こり水滴が発生し、精油の劣化に繋がりやすい為、特に夏は使用したらすぐに冷蔵庫にしまうようにしましょう。柑橘系の精油は使用時以外は冷蔵庫保管になさると1年持ちます。

弊社では、保管場所と外気温との温度差で、精油瓶の内部に水滴が発生することを避けるためにも、開封前の窒素が充填されたボトルは10~15℃の温度管理をした倉庫で保管しています。

湿度は、しっかりと蓋がされているなら40~50度くらいで大丈夫ですが、低ければ低いほど良いです。湿度が気になる場合は、木箱に保管しましょう。

3.直射日光を避けて保管してください

すべての精油は遮光瓶に入っておりますが、それでも直射日光を当てると紫外線や熱などにより劣化してしまいます。アルミ缶内での保管を推奨されていますが、木箱などでも良いでしょう。

アロマセラピストは、精油の入っていた化粧箱を破棄せず残しておいて、その化粧箱に入れて保管されることも多いです。

4.立てて保管してください

簡単に理由をご説明させていただくと、「こぼれやすい」「キャップが変形する」です。キャップがしっかり出来ていないとこぼれますが、それ以外の理由もあります。

横、あるいは上下逆さになっていると、プラスチックキャップのところに精油が付着します。

そしてプラスチックに精油の細かい成分が時間をかけて入り込んでいってしまい、数か月後、精油キャップに凹凸が現れてしまうことがあります。普段からも精油の使用後や成分の浮遊によりキャップや内蓋に精油成分が付着するので、かなりの長期間使用した精油キャップが使用出来ないレベルではないにせよ、変形しまうことはよくあります。精油により成分が違いますので、傷みやすさに精油の種類により、差はあります。

 

*精油が長持ちする保管方法

 

保存アルゴン窒素.jpg

​弊社では、精油の有効期限は柑橘系精油は約1~2か月、それ以外の精油では約2年と考えておりますが、酸化を防ぐことで劣化速度を落とすことが出来ます。

長時間使うことがない状況でしたら、酸化(劣化)を防ぐために窒素もしくはアルゴンを充填して酸素と精油が反応しないようにして、しっかり蓋をしておきましょう。

実験用窒素や、アルゴンワインセーヴプロ(ヴィレッジセラー社)が販売されていますので、蓋を開けて窒素やアルゴンをシュッと口に向けて入れたらすぐに蓋をします。窒素やアルゴンは空気中に存在する無害な有機物でほとんど物質と反応せず、容器内をそれらで満たしておけば物質の酸化を防ぎますので、かつお節やスナック菓子などにはどちらかが必ず充填されています(アルゴンは2019年に日本で認可)。

窒素は酸素より軽いのですぐに蓋をしないと空気中に逃げていきますが、アルゴンは酸素より重いので慌てて蓋をしなくても瓶から逃げていきませんから、アルゴンの方が扱いやすいでしょう。